ジムニーのカスタムで人気のタイヤサイズ「185/85R16」。
見た目もカッコよくて、純正よりワイルド感がグッと増しますよね。
ですが、このタイヤサイズ、実は車検に通らないこともあるってご存じですか?
とくにノーマル車高のジムニーに履かせる場合や、外径アップを把握していない場合には、「ディーラーで車検NG」「車検前に純正に戻す羽目に」なんてトラブルが起きやすいんです。
この記事では、ジムニーに185/85R16を履かせたときの車検への影響を、PREP法で初心者にもわかりやすく解説します。
185/85R16は純正サイズ(175/80R16)と比べて外径が大きく、車両の諸元に影響を及ぼします。その結果、車検時にチェックされる以下のポイントで不適合となるリスクがあります。
1. タイヤのはみ出し(フェンダーからの突出)
車検では、「タイヤがフェンダー内に収まっていること」が基本条件です。
185/85R16は幅もわずかに広く、外径も約57mm大きくなるため、ホイールオフセット次第ではタイヤがフェンダーからはみ出してしまうことがあります。
とくにノーマルホイール以外を使っている場合や、ツライチに近いセットアップをしていると、はみ出しが顕著になります。
2. スピードメーター誤差
タイヤ外径が大きくなると、同じ速度でもタイヤの回転数が減り、スピードメーターが実際の速度より遅く表示されるようになります。
例:メーター読み60km/hでも、実際は65km/h以上出ていることも。
この誤差が車検基準(±5km/h以内)を超えると、速度計不適合で車検に通らないことになります。
3. 最低地上高・車体高さの変更
タイヤ外径が大きくなるということは、最低地上高が上がるということ。これは一見良さそうに思えますが、車検証に記載された「車高」と大きく異なるとNGになる可能性があります。
また、ヘッドライトの高さやフォグランプの位置も、車検基準で定められているため、変更があれば調整が必要です。
実際に185/85R16に変更したジムニーオーナーの中には、以下のようなトラブルを経験した人がいます。
ケース1:車検場でまさかのNG宣告
「普段通ってる民間車検場で、いきなり“このタイヤサイズじゃダメ”って言われた。見た目はフェンダーに収まってたけど、測定器で厳密に見られてアウト。急いで純正に戻して再検査しました。」
— JB64 2021年式・車高ノーマル・185/85R16装着
ケース2:スピードメーター誤差で不合格
「60km/hでテストして実測66km/hだったらしく、“速度計が基準を超えてます”って言われた。そんなことで落ちると思ってなくてビックリ。」
— JB23 2015年式・タイヤ外径アップ・ノーセッティング
ケース3:ディーラーで車検拒否
「正規ディーラーで車検をお願いしようとしたら、“このタイヤサイズは社外品で純正と異なるのでお預かりできません”って。タイヤを純正に戻してから再予約しました。」
— JB64 2022年式・185/85R16 + 社外ホイール・無リフト
*タイヤのサイズ変更する場合、特にディーラーで車検をお願いするなら事前に相談するのが良いかも
ここまでの話をまとめると、185/85R16を履いたジムニーが絶対に車検に通らないわけではありません。
しかし、「対策をしていない状態」では通らない可能性が非常に高いということです。
以下のような事前準備・対策をしておけば、車検に通る可能性を高められます。
項目 | 対策内容 |
タイヤのはみ出し | オーバーフェンダーを装着(5mm〜10mm程度) |
スピードメーター誤差 | 社外メーター調整、タイヤ外径補正ユニットの導入 |
ヘッドライト・フォグ位置 | 光軸調整、バンパーの補正(必要に応じて) |
車高変更の申請 | リフトアップしている場合は構造変更申請も検討 |
車検対応ショップを選ぶ | カスタム車に理解のある整備工場・陸運局へ |
ジムニーの楽しさはカスタムにあります。
でも、「かっこよさ」と「車検対応」は両立しにくい場面も多いのが現実。
これは、安全面に関わってくるので特に重要です。
初心者の方はまず、以下のステップで検討するのがオススメです。
- タイヤサイズだけで決めない
→ 見た目より実用性と法的対応を優先 - ホイールのインセット(オフセット)も合わせて検討
→ タイヤのはみ出しを最小限にするセットアップを - 車検対応実績のあるサイズや組み合わせを調べる
→ ネットの装着レビューやYouTubeなども参考に
「車検前だけ純正に戻す」という選択肢もOK
→ 面倒だけど安心・確実な方法
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