ジムニーの後ろのタイヤはなぜ必要?見た目だけじゃない本当の役割と注意点

ジムニーの後ろのタイヤ(スペアタイヤ)は見た目以上に重要な装備。実用性・安全性・カスタム性、すべてにおいて意味がある存在です!

スズキ・ジムニーといえば、タフなボディとコンパクトな4WD性能が人気の軽クロカン。そんなジムニーの“おしり”を見ると、後ろにゴツいタイヤがドーンと付いているのに気づきますよね。この「後ろのタイヤ」、実はスペアタイヤなんです。

見た目のインパクトだけでなく、「なぜそこにあるのか」「どんな役割があるのか」「外してもいいのか」など、ジムニー初心者なら気になるポイントがたくさんあります。この記事では、そんな“後ろのタイヤ”の疑問に丸ごとお答えします!

ジムニーの後ろのタイヤは「スペアタイヤ」!万が一のトラブルに備える命綱

ジムニーのリアドア(背面)に装着されているタイヤは、「スペアタイヤ」です。つまり、万が一パンクやバーストなどでタイヤが使えなくなったときの予備です。

一般的な乗用車では、トランクの床下などに収納されていることが多いスペアタイヤ(最近はスペアタイヤの無い車も多い)ですが、ジムニーではあえて背面に“むき出し”で装着されています。

その理由は以下の通りです。

理由1:荷室スペースを確保するため

ジムニーはコンパクトなボディサイズのため、車内のスペースが限られています。もしスペアタイヤを床下に収納すれば、荷室の容量が大きく犠牲になります。そこで、あえて後方に付けることで、室内スペースを最大限に活かす構造になっています。

理由2:悪路走破時の脱出手段を確保するため

ジムニーはオフロード走行を得意とするクルマです。山道や砂利道、ぬかるみなどを走行中にタイヤトラブルが起きる可能性は決して低くありません。そんな場面で「スペアタイヤが無い」「荷物を全部出さないとスペアが出てこない」では致命的です。

但し、ジャッキなどの工具は、荷室の下部収納なので予め助手席の足元などに移動して置く準備は必要です。

背面に装着されていれば、すぐにアクセスでき、交換作業もスムーズ。これこそがジムニーの“本気の装備”たる理由です。

SUZUKI公式

スペアタイヤは“見た目”だけじゃない!実用性・安全性・バランスも考慮

ジムニーの背面タイヤは「カッコいいから付いてるんでしょ?」と思われがちですが、実はもっと深い意味があります。

実用性:いつでも使える・すぐに交換できる

前述の通り、タイヤトラブルは突然やってきます。特にオフロードや雪道では尖った石、鋭い氷、深いわだちなどが原因でタイヤにダメージが及ぶことも。背面スペアは、そうした時に“すぐに使える状態”でスタンバイしています。

安全性:JIS規格に準拠したサイズのスペア

ジムニーのスペアタイヤは、基本的に「車両に装着されているタイヤと同じサイズ・仕様」のフルサイズスペア。テンパータイヤ(応急用の細いタイヤ)と違い、交換後も通常通りの走行が可能です。これはオフローダーにとって大きな安心材料です。

車両バランス:設計段階から計算されている重量配分

背面に大きなタイヤが付いていると、リアが重くなって走行バランスが崩れそうに見えますが、実はジムニーはこの重量配分もきちんと計算されています。スズキのエンジニアによって「スペアタイヤ込みで最適な重量バランス」が設計されており、外してしまうと逆に車体の挙動に影響が出る場合もあります。

スペアタイヤをめぐるカスタム・トラブル・注意点

ジムニーのスペアタイヤは、見た目にもインパクトがあり、カスタムの対象としても人気です。ただし、その分トラブルや注意点もいくつかあります。

カスタム1:スペアタイヤカバーで個性を出す

ジムニーオーナーの中には、「スペアタイヤカバー」にこだわる人も多く、純正品以外に、アニマル柄、ロゴ入り、レザー調などの社外品も豊富です。UV対策や防汚性だけでなく、リアビューの印象をガラッと変えられるのが魅力です。

カスタム2:大型タイヤ化による干渉や法的制限

ジムニーの中にはタイヤサイズを純正から「185/85R16」などにアップする人もいます。その際、スペアタイヤも同サイズに変更する必要がありますが、大きくするとリアワイパーと干渉したり、ナンバーが隠れてしまうなど、保安基準に抵触するケースも。

さらに、重量オーバーや後方視界の妨げと見なされ、車検に通らない場合もあります。DIYでの取り付け時は必ず確認しましょう。

トラブル:リアゲートのヒンジ破損やサビに注意

背面タイヤの重量は約10kg前後あります。日常的にリアゲートを開閉していると、ヒンジ部分に負担がかかり、ゆるみや破損につながることも。さらに、タイヤカバー内部に湿気がたまってサビが発生することもあります。定期的な点検・清掃が必要です。

後ろのタイヤ=“走るための保険”であり“ジムニーらしさの象徴”

ジムニーの後ろのタイヤは、単なる装飾ではありません。それは「もしもの備え」であり、「設計思想」であり、「デザインアイコン」でもあります。

つまり、スペアタイヤがあるからこそ、ジムニーは安心して冒険に出かけられる。ジムニーらしさは、見た目だけではなく、走破性能やトラブル対応力にもしっかりと表れているのです。

まとめ:スペアタイヤの理解が、ジムニーとの付き合いを深くする
  • ジムニーの後ろに付いているのは“フルサイズスペアタイヤ”。
  • 荷室確保・悪路対応・即時交換など、実用性が非常に高い。
  • デザイン性にも優れ、カスタムも楽しめるが、法令・車検には注意。
  • ヒンジやサビのメンテナンスも忘れずに!

これからジムニーに乗る方、あるいはすでに乗っているけど「後ろのタイヤ、ただの飾り?」と思っていた方も、この記事を通して少しでも理解が深まったら嬉しいです。

ジムニーは“走る楽しさ”だけでなく、“備える安心”も兼ね備えた頼れる相棒。その象徴こそが、後ろのタイヤなのです。

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この記事を書いた人

雪国在住のアラカン。以前より気になっていたジムニーを昨年新車で購入。
日々ジムニーに乗る中で気づくことや改めて知ったことをブログにて執筆中。

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