「ジムニーのオートマはダサいの?」と不安に思う人も少なくありません。SNSや掲示板をのぞくと、ジムニー愛好家の一部から「ジムニーはマニュアル(MT)で乗ってこそ本物」「オートマ(AT)はラクしているだけでカッコ悪い」など心無い辛辣なコメントも見かけられます。
しかし実際には、ジムニーのオートマはまったくダサくありません。むしろ現代のライフスタイルにおいてはATのほうが合理的で、利便性や需要の高さを考えると「むしろ選んで正解」と言える場合も多いです。実際の販売台数もオートマ比率が多いのです。AT車が約7割、MT車が約3割と言われています。
ジムニー=オフロード=MTというイメージは根強いですが、クルマ選びで本当に大切なのは「人からどう見られるか」ではなく、自分にとって快適で楽しいカーライフを送れるかどうかです。他人の声に惑わされて高価な買い物の判断するのはどうでしょうか?

歴史的にジムニー=マニュアルのイメージ
1970年に誕生した初代ジムニーは、軽自動車ながら本格的な4WD性能を備えた車として高く評価されてきました。林道や雪道を走破するにはドライバーが自分でギアを選んで操作する必要があり、「ジムニー=MTで操る車」というイメージが強く根付いたのです。
マニア層の“MT至上主義”
ジムニーには熱烈なファンが多く、オフロード走行やカスタムを楽しむ人にとって「MTを乗りこなしてこそジムニー乗り」という価値観があります。車好きのコミュニティでは今でも「MT=玄人、AT=素人」という図式が残っているため、「ATジムニーはダサい」と言われがちです。
固定観念による偏見
自動車文化の中で「MT=運転が上手、AT=初心者向け」というイメージが長らく残ってきました。とくに上の世代にはその価値観が根強く、「四駆でオートマなんて甘い」という声が今でもあります。
こうした理由から「ジムニーのオートマはダサい」という評価が広まっているのです。
一方で、オートマのジムニーを選ぶことには多くのメリットがあります。
- 街乗りでは圧倒的に快適
渋滞の多い都市部や坂の多い地域では、クラッチ操作が不要なオートマの方が圧倒的に楽です。 - 家族と共有しやすい
AT限定免許が増えている今、オートマなら家族や友人と気軽に車をシェアできます。 - リセールバリューが高い
中古市場ではATジムニーの需要が高く、MTより高値で売れるケースも少なくありません。
(もともと販売数が少ないMT車なので、比較することも難しいかもしれませんが) - 安全性の高さ
雪道や坂道での発進もATならスムーズで、クラッチミスによるエンストの心配もなく安心です。
つまり「オートマはダサい」というイメージよりも、「オートマは現実的で合理的」という結論のほうが適切です。

街乗り中心のユーザー
都市部で日常使いする人にとって、渋滞時にクラッチ操作が不要なATは快適さを大きく向上させます。
雪国のユーザー
冬の積雪地域では、ATのスムーズな発進がエンストや空転を防ぎ、安全性を高めます。
初心者や女性ユーザー
MTに不安を持つ人でもATなら安心してジムニーライフを始められます。憧れを気軽に叶える選択肢です。
中古市場での需要
中古車情報サイトを見ると、ATジムニーは高値で取引される傾向が強く、むしろ市場価値では有利です。
(筆者の雑感ですが)
ですが、中古では、MTがとても少ないのでもっと高値で取引されてもいいと思うのですが・・・・
(免許保有者の7割がAT限定のためかも?東京では、8割の方がAT限定だそうです)
ジムニーのオートマは「ダサい」と言われがちですが、その評価は一部の偏見や古い価値観によるものにすぎません。
街乗りでの快適さ、家族での使いやすさ、雪道での安心感、そしてリセールバリューの高さを考えると、むしろオートマは合理的な選択です。
もちろん、MTで操る楽しさもジムニーの魅力のひとつです。しかしそれは運転を趣味にしている人の価値観であり、すべての人に当てはまるものではありません。
ジムニーを楽しむうえで大切なのは、他人の目ではなく「自分のライフスタイルに合うかどうか」
MTでもATでも、ジムニーの魅力は変わりません。
「オートマだからダサい」と思い込むのではなく、自分の生活に最適な一台を選ぶことこそ、後悔しないジムニーライフへの第一歩です。